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自動車学校の一職員から見る自動二輪

Toshi

3ない運動は私が高校3年の時に始まりました。
未だに続いていて、しかも停学退学等の処分が行われていることにビックリしています。

ここでも、いろいろな意見が出ていますが

3ない運動は高校当時も今も反対です、
子供を持ち、息子ももうすぐ高校生になりますが、親になって反対する理由は増えました。
でも、学校自体が「3ない運動」をすることも「大人の都合」も理解できますので運動自体は反対はしません。

私が問題にしたいのは
”処分の重さ”と”生徒の命を守るのか、子供の命を守るのか”
そして、”全ての家庭に当てはめられない”の3つです。

○処分の重さに関して

免許取得もバイクに乗ることも違法ではないし、悪いことではないですよね。
今では3ない運動自体の効果が疑われ、”3ない運動を推進している地域ほど事故率が高い”という調査結果も出ていますし、全国高校PTAでも、宣言文にトーンダウンしています、

また、神奈川県のように、3ない運動を止め、より高い効果を上げている地域もあるわけですから例え”校則違反”で有ったとしても、停学・退学という処分は重すぎるのではないでしょうか?

○生徒の命を守るのか、子供の命を守るのか

親になって”反対理由が増えた”と書きましたが、私は高校生の時はもちろん、卒業後も子供が事故を起こすことはもちろん事故の加害者になんて絶対にさせたくないのです。

バイクはちょっとした接触で転倒する危険な乗り物ですだからこそ、しっかりとした安全確認が身に付くと感じていますし、16-17歳で身に付いた安全確認は子供の一生の財産になるし、車を運転するときにも生かされると思っています。

もちろん、車に乗っている時もバイク存在は未経験者よりも気になりますし特性やライダーの心理も未経験者より解るはずです。


また、地域性にもより、全ての人に当てはまらないのですが・・・
(私は群馬です)

バイクは技術や経験が他の乗り物に比べて身を守るためには非常に重要な要素です、それを踏まえて・・・
子供が高校を卒業して都会の学校に進学したとします
  • (1) 3ない運動を守って、息子を初心者状態で、”車も多く、流れも速い都会”でいきなり走らせる。
  • (2) 都会に比べ車の量も、流れも緩やかな地元で、高校時代に経験やテクニックを積んでから都会に向かわせる
私は迷わず(2)を選択します。

言い方は悪いですが、高校は生徒の命を守る!と言いますが卒業をしてしまえば関係ないのです。
親は、卒業後はもちろん、一生の責任を負っています。

親が3ない運動賛成派であれば、3ない運動に従えばいいでしょう
バイク反対派であれば一生反対でも良いと思います。

でも、”3ない運動で、卒業後により大きな危険性がある”と考える親に対してまで、強制的に従わせるのは間違いではないでしょうか?

3ない運動って、”運動”ですよね?

3ない運動以外に、これ程強制的かつ厳罰が下される”運動”って他に思いつきません・・・
”運動”ってもともと”強制力”はもちろん”罰則”なんてないですよね?

○全ての家庭に当てはめられない

群馬では”バイク販売店の息子さん”が停学になり4ヶ月も”反省日記”を書かせていた事例があります。
この息子さんは、”親の仕事を継ぐ”と言う自分の進路を決め、勉強にも力を入れはじめ、そして、お父さんを手伝うために免許を取った>>>で停学&反省日記。

進路を決め、勉強したいのに授業を受けさせて貰えない・・・
校則を破ったから当然なのでしょうか?

自分の進路や夢よりも校則を優先させなければいけないのでしょうか?
”3ないのない学校に行けばよい”という方もいると思いますが群馬の公立高校で”3ない運動”をしていない学校はないんです

この息子さんは何を反省しなくてはならなかったのでしょうね。
そして、学校は何を反省させたかったのでしょう・・・

最後に、

本来は100%親の責任で有るはずの物で有るはずなのに、学校に期待され、親(PTA)から押しつけられた先生方に同情します。
だからといって、本来の責任者に責任を戻しても、問題が起これば責任を追及されるでしょうし・・・

でも、出来れば”不要な責任”は肩からおろして貰って勉強はもちろん部活等、高校生活でしか出来ない事に全力で取り組んでもらって、子供によりよい高校生活を与えて欲しいな・・・と思います。


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