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あなたのバイクにまつわる「初めての経験」は?

銅鑼

小学校1年生のとき、友人の家の工場(結構でかい敷地)でDAX70(だったとおもう)に乗ったのが僕のバイクデビューでした。小学校1年生という年齢から考えても「初めて」に出会う機会は他にも沢山あったとおもうのですが、当時を振り返るとそのことが一番最初に浮かんできます。

エンジンのかけ方は知っていました。キックスタートと呼ばれるのだと知ったのはずーっと後でした。友人(彼は幼稚園からモトクロスをやっていた)のアドバイスもそこそこにクラッチをいきなりつないだ僕をまっていたのはこれも初体験のウイリーでした……。転びました。

当時の自分にとって“力持ち”とは父親や近所のお兄ちゃんくらいで、すべて優しさをもって接してくれる“人”たちでした。そこに突然、バイクというとんでもない“力持ち”が現れた、という印象をもったのを覚えています。彼からは優しさなんてものは一切感じ取れないし、遠慮なしに暴力的な(小学生の僕にとっては70ccでも充分暴力的)力を与えられる……
あの時真っ先に感じたのは“気持ち良さ”なんてものじゃなく痛みと同時に恐怖心でした。今思うと“機械”の力を認識したのもこのときだった気がします。

痛みと恐怖の体験をしたにも関わらず、バイクに乗りつづけているのは“機械”の力にハマッた結果だろうとおもいます。「自分の力を超えた」奇妙な存在としてバイクを認識していて、そんな奇妙な奴がいつも近くにいて、たまには僕の云うことを聞いてくれている“気がする”。

この“気がする”を何とかして“気がしていた”にしたい。振り向いてくれない憧れの彼女を振り向かせたいなぁ…となんとなく感じている、そんな心境です。だから、いつもバイクに乗るときは「今日こそ振り返ってね」みたいな期待をもっています。

きっと一生 振り向かせることは出来ないんでしょうけど……。
高嶺の花に憧れ続ける、そんな自分でありたいなぁ、この先も。
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