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I'm Rider >> Q&A >> Question & Answer >> Question 79 >> Answer |
Question & Answer(誰だって最初は、初心者だった)Question 79 : ツーリングで、まわりのペースに付いていきたいけど、無理をしたくない。どうすればいいの?
全然問題外! それでもし貴女が事故起こして(骨折→完治、ならまだいいですが)半身不随、一生治らない(傷や機能障害が残る)怪我、或いは死んでしまったら、その(好意で言っている、というのは認めるとして)友達はどのように責任を取り、どのように自分の中でその出来事を消化して生きてゆくつもりなのでしょう。 私も原付から26年、7,8台目のバイクで、峠では結構スピードも出しますし、勿論街ですら、制限速度を守っているわけではありません。 そもそも「制限速度」そのものに疑問もあるし、また、危険が皆無ではない、ある程度のリスクを承知のうえでもスピードを出すこと自体、また緊張感を持ってバイクを操作することの楽しさもあります。 ですからその意味で偉そうなことは言えないし、その友達が「自分のバイクライフについて」そのように考えるのも(反対ですが)非難はしません。 しかし、他人に言うこととしては、悪気が無いにしても無責任すぎます。 たしかにどんなスポーツでも、極限までつっこみ、無理をすることで上達は早いと思います。しかしそのおかしてよいリスクの限界は「倒れそうになるまでヘトヘトでももう少し走る」ことや、「恐怖心を克服してボールや相手に向かっていく」ことであり、(それだって生命のリスクが皆無、ということはありませんし、すべては究極的には「程度の問題」になりますが)それはブラインドコーナーに、実力を超えたスピードで突っ込んでいくこととはレベルも意味も全く違います。 バイクはロシアンルーレットではないのですよ。 仮に、そんな走り方をして、たまたま運が良いために(90%くらいはそうでしょうけど、問題は生命なんですから、99.99%くらいが最低限必要な安全性でしょう?)下手で危険なまま3年くらい、事故もなく過ごして、そうしたらそりゃ、ずっと安全運転の人より、3年後は上手いかもしれない。 でもそんなのまったくナンセンスです。ましてや心配するお母さんがいて、おまけに貴女自身がその「無謀さ」「バカさ」「蛮勇」に気づいているのならなおさらです。まったくバカで、全然そこに気づかずに青春時代をすごし、あとで思い返して「いやあ、あの頃はわかってなかったけど、ほんとに危なかったなあ、運が良くて今生きてるけど」っていうなら(これも決して肯定はしませんが)まだわかります。「気づいていない」「わかっていない」のなら、「対策を練る」「別の行動を取る」ことが不可能なのですから。 せっかく疑問を持ち、気づいているのですから。今からすぐ、考えを固めてください。 私はマスツーリング(大人数)のときはゆっくり走り、追い抜きもしません。2,3台のときは、最初にミーティング(と言うと大袈裟ですが)をし、「私が黄色信号で先に行っても、右折で分断されても、私が追い抜きをしたあとでも、後続のあなたにとっては少しでも怖い、危ない、と思うようなことがあったら、絶対に止まってくれ、無理して抜かないでくれ。あんたがそこで無理するのなら、俺は絶対1台も抜かないし、信号は全部、全員揃うまで進まないし、制限速度も越えないよ。あんたが事故起こしたら責任とれない、怖くて走れないから」と明言し、最初の15分くらいで後続の走り方を見て、少しでも無理するようならペースを落とします。 自慢してるんじゃありません。生命がかかってるんですよ。 貴女の友達を非難することはここでの目的ではありません。わかってないだけで、悪気は無いのでしょう。でも、わざと人を殺すのが殺人で、悪気がなくてやってしまうのが過失致死、どちらも犯罪です。どっちで死んだ人も還ってきません。それだけの、単純なことなんです。 貴女自身が、自分の「生き方」として、命をかけても無理して早くバイクがうまくなりたい、そのためにはお母さんを泣かせてもしかたない、と確信するのであればそれはもう貴女の人生ですから私が口出しすることではありませんが、そういう覚悟でやるのでない限り、絶対ダメです。 自分の限界走行を100とし、70以下で走る。そして、基本に忠実に、怖くなくなったら、あと1km、スピードをあげてみる、コーナーのブレーキングを0.1秒遅らせてみる、そんなことの繰り返しで、貴女の100が101になり102になり、怖い思いなんかしないでも、そして事故も怪我もなく、そのうち上手くなりますし、どんなにゆっくり走ったって、そして仮に最終的にちっともうまくならなくたって、バイクは楽しいですよ。 ただ、安全確認や状況判断は、これは「マジメに考えてみる」ことで飛躍的に、時間をかけずに上達しますから、これは「だんだん、ゆっくり」でなく、むしろ技術が未熟なうちこそ、それを補うものなのですから、励んでくださいね。 |
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