ジグゾウ |
 |
SUZUKI |
SV650S |
総合評価 : 85 点 |
年 式 |
2008 年 |
走行距離 |
7,000 km |
燃 費 |
街乗り |
23 km/リッター |
ツーリング |
28 km/リッター |
長所 |
- シチュエーションを選ばない乗りやすさ。
- 近代的な角張ったデザイン。
- 大型車にしては軽い重量。
- キツすぎず、かつ起ちすぎないポジション。
- 私は身長176cmで足つきは両足の膝が曲がるくらいべったり。身長150cm台の友人は片足のつま先立ち。
- カウルがついているのにエンジンも見ることができるお得設計。
- ホールド性能の高い形状のタンク。
- 低回転から発生する強烈なトルクのおかげで立ち上がりもよく、大型のヘッドユニットが走行風を逃がしてくれるおかげで高速道路でも不快感が少ない。
- ノーマルならできるステルス走行も人によっては最高の利点。
- なによりも倒しても割れない、傷つかないカウル。
- 乗り手によっては峠道を走るSSに煽られても大丈夫な設計。
- 設計とエンジンの特性の関係上バンクさせるのが非常に難しいので、カーブを深いバンクで曲がれた時の感動は比ではない。
- 低速でのバランスを崩した状態からの復帰が簡単なのでジムカーナ向けな感じがする。(主観)
|
短所 |
- 止まらないブレーキ。
- セッティング幅の小さすぎるサスペンション、フロントフォーク。
- 初期設定が堅すぎるリアサス。
- 同じく初期設定が柔らかすぎるフロントフォーク。
- 2000〜3000rpmからのエンスト。
- 飛ばさないと倒せない。
- スピードが出てないと安定しない車体。
- 強烈すぎる低速トルクのせいで、カーブの中盤から出口にかけてはエンジンとの戦い。
- 前方直進下方範囲しか照らさない弱いライト。
- タンクの形状の原因で立ち乗り(試験の波状路の乗り方)が不可能。仮に立てたとしても膝でタンクをホールドできない。
- 喧嘩を売ってるとしか思えないタンデムシートの形状。
- 7000rpm以上を使うと燃料消費速度がアフターバーナー。
- タイヤが400ccネイキッドクラスと同じなのでグリップでごり押しなカーブはできない。
- フロントに荷重が乗せづらいくせにフロントに荷重が乗ってないとまともにバンクすることすらできない。
- 伸びやすく接地感の薄いフロントに堅すぎてすぐに跳ね回るリアのタッグは最凶。
- 純正マフラーが太すぎて右側バンクが厳しい。
- パーツが軒並み高い。種類が少ない。
- 2時間ほど走り続けると股関節がジンジンと痛みはじめる。
- 400の車体に650のエンジン乗っけたような設計なのでアクセルワークはなれるまで地獄。街乗りなら感覚10%ほどの開度で十分。
それでも最終的に時速80kmくらいは出てしまう。
- カーブで(常識的なレベルで)ワイドオープンするとおもしろいくらいにリアが横滑り。
- 強力すぎるエンジンブレーキが減速をすべて行ってくれる。要するに峠で減速にリアブレーキとエンブレの両方を使うとロックするということ。
- 極低速トルクが2stレベルなので半クラが疲れる。
|
故障,トラブル |
初乗り時にトリプルブラケットのボルトが手でゆるめられる状態だった(解決済み)
熱膨張によってある程度走行するとホーンが鳴らない現象(解決済み)
アクセルワイヤーがゆるむor引っかかる(解決済み) |
その他 |
どう考えても短所が多いバイクだと思います。
慣れてもカーブを立ち上がるごとにエンジンが突然反抗期に入らないかびくびくしなければならないし、発進トルクが全く無いから信号ごとに気を遣わなければならないです。
現代のバイクらしい格好のくせに、一昔前のバイクのように思いっきりフロントブレーキをかけて荷重を前にかけなければ曲がらないのも、どう考えても初心者向けでは無いでしょう。
果たして私は数あるカーブの経験でたった何回の満足感しか得られなかったことでしょうか。
よっぽどこのバイクに愛着を感じている方でない限り、おすすめしません。
あえて弱い機体を選び、強力な機体を超越することに快感を覚える方には向いているかもしれませんが・・・。
自制心がなければきっと崖下の森に消える運命でしょう。
大型免許を持っているのであれば、もっと楽しいバイクがほかにいっぱいあります。
よっぽどの覚悟が無い限り、このバイクに後悔無くして乗ることはできないでしょう。
Vツインサウンドが聴きたいなら乗りやすいVTRでも買えばいいと思います。
軽くて低速から立ち上がれるバイクがほしいならリッターSSなどに走れば良いと思います。
スズキの変態バイクがいいのなら、GSX−Rを買えばいいと思います。
早いスポーツVツインがいいのならがんばってアプリリアかドゥカティを買えばいいと思います。
もしそれでも買うのだというのであれば、すこしだけ言いたいことがあります。
こいつは一般的なバイクとは曲がり方が違う。
高回転維持のままレイトブレーキでカーブ中間付近まで突っ込んで、それから転回。出口にまっすぐになったらスロットル全開。
これ以外に曲がれる方法は無い。
何があってもカーブが終わるまでスロットルを開けるな。Fブレーキをゆるめるな。一番やりたくない曲がり方が正解だ。
間違ってもアウトインアウトできれいなラインを描こうとするな。こいつのラインは直線と角でできている。
|