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我ら素人ライダーのインプレッション

ho-ho
HONDA NS400R
総合評価 : 65 点
年 式 1985 年
走行距離 25,000 km
燃 費 街乗り 11 km/リッター
ツーリング 13 km/リッター
長所
  •  怒涛の加速力。2サイクルのピーキーかつ段つきの出力特性は、麻薬的な興奮。信号加速から高速道路では同排気量はもちろんのこと、750クラスでも負けなし。
  •  ロスマンズカラーの青は今でも冴え渡っている。前フォークの白サイドフェンダーあたりの色使いなど斬新かつ美しい。
  •  ガソリンコックやミニカウル付サイドスタンドなど各所のディテールは航空機を思わせる。細部の作りこみはなかなかのものです。
  •  オイル飛び散りは皆無。なおホンダ純正2サイクルオイルを使っている。
     (経験から言って2サイクルオイルはポンプが持つ混合比率があるので純正が無難かつ安全だ。)
  •  意外に快適なタンデム走行。現実的なタンデムライダースペース。
  •  あの車体に必要十分の角断面アルミフレーム。剛性十分。
  •  3気筒エンジンは低速からトルクフルで高出力。それほど振動もない。キックも軽い。いいバランスではないか。
  •  2サイクルエンジンの寿命は20000kmという人がいるが、故障知らずで調子の変わらないエンジン。今でも中古市場に見ることができるというのは丈夫な証拠。
短所
  •  今の時代に逆行する騒音と排気。全開加速をすると白煙で後ろが見えなくなる。これぞ見るからに環境に悪い。
  •  その日の温度湿度気圧などに左右されやすいナーバスなエンジン。最悪は真夏の高地の雨で、加速しなくなる。
  •  今となっては恐ろしく細いタイヤ。細い分面圧が高くグリップはかなり確かだし、細い分よく曲がり、ウェット性能も悪くないのだから、実際の常識的な公道走行には全く支障がないが、まず精神的に懐疑心が先に立つのだ。ホントに大丈夫?とちょっとでも迷えば、攻めても怖さが先にたって楽しくなくなってしまう。
  •  真夏の渋滞でオーバーヒート気味になると、ミッションが渋くなりニュートラルが出にくくなる。
  •  積載量が限られている。3気筒=3本出しのためそのままでは大柄の振り分けバックが使えない。そんなことをするバイクではないってことだ。
  •  レーサーレプリカの部類ではだいぶ楽なほうだが、しかしこの年齢になるとつらい前傾ポジション。軽いメットにしてから首後ろの凝りが減ったのだが。
  •  燃費を気にしちゃいけないバイクなのは重々承知なのだがズバリ燃費悪い。なお、適度に飛ばすほうが燃費は伸びる。エンジンの力のあるところを使うのが効率がいいということか。
故障,トラブル
  •  キャブ周りの分解清掃が大事。ポタポタガソリン漏れなど起き易い。
  •  ガスタンクのキー穴からの燃料漏れ。パッキン交換で解消。
  •  速度計、回転計のワイヤー切れが多かった。
  •  基本的に、今となっては経年劣化との戦い。つまりゴム関係は弱いね。
  •  立ちゴケをされてクラッチレバーが簡単に折れた。参った。
その他
  •  意外と知られていないことは、騒音規制関係で後期型の純正サイレンサーは消音室容量(外形寸法もやや大きい)とグラスウール量が増大している。その後期型でも今の常識から言えば、アイドリングから相当の騒音なので、閑静な住宅街に住んでいるならばこのバイクはやめたほうがよい。
  •  残念、2サイクル衰退。しかし、このバイクに乗ってわかったのは、やはり2サイクルエンジンの構造からくる限界。いくら楽しいバイクでも、燃費が悪かったりオイルを燃やしたり爆音を撒き散らしたりと、環境に悪くては長く乗ることができない。私はそう考える。そして降りた。
  •  2サイクルは時代の生んだ寵児だったが、その性質ゆえ所詮は滅び行く運命だったのだろうと今でも考えている。
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