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なんよツーリング Report (16)

夢限界R 小 野

遅延連絡

 来た道は引き返さない。四万十川沿いの県道を上って行く。やがて、立体交差になったところに出た。立体交差と言っても、ここに橋があるからこのような構成になっているだけであって、道幅が広いわけではない。どうやら、ここは出田尻というところらしい。

 郵便局の前に公衆電話があるのを見つけて停まる。取り合えずホテルに遅れることを連絡しておく必要があったのだ。現在位置を聞かれて、電話ボックスの地名を言うと「あと1時間位かかりますね」と言われた。「そうすると、19時半ごろの到着になるのかな?」と思った。


休憩所

 ここからのR441号線は、四国の400番台国道の期待を裏切らない立派な完全1車線の道だった。直線部分は少なく、いつも右に左にバンクしているような気がした。四万十川はいつも左側ににあったが、木立に邪魔されて見にくかったし、見る余裕もなかった。

 いい加減この道に陶酔してきたころ、突然、道が2車線のマーカー入りに変わる。「???」。見れば、道路の左側に道の駅風の休憩所があったので停まることにした。

 ここにある物は、自動販売機とトイレだけで、他には何もなかった。しかし、目の前には四万十川があり、川辺まで降りて行けるようになっていた。丁度ここは沢になっているらしく、狭まった川面は水が勢いよく流れていた。「何もない所だが、これだけで十分かも知れない」。

 一服をつけていると、雪上君がここには一度来たらしいことが分かる。その時にはクルマだったそうだ。気になるこの先の道を聞くと、道幅の広いのはこの前後の区間だけで、この先はまた今までどおりだと言う。「だから、こんなところに休憩所があるんです!」と納得させられてしまった。


斜長橋

 走りだすと、雪上君の言ったとおり道はすぐに1車線に戻った。明るさは、曇り空と谷間のせいで、昨日より早く闇が広がっているように見える。

 川の蛇行に歩調を合わせたように見えるこの国道を、県道8号線に乗り換えるためのターニングポイントの橋が「まだかな?まだかな?」と思いながら遡上して行くと、視界が開けて畑が広がった。そして、畑を通して、白鳥が羽を広げたように見える大きな斜長橋が、この道に架かっているのが分かった。

 「わ〜お、山の中に架かる橋としては立派すぎる!」。西土佐村ってリッチなんだと思いながら橋に近づいて行く。が、この橋がターニングポイントではないことが分かり「あ〜あ、この橋ならよかったのに」と、早く帰り着きたい気持ちが本音を言わせる。
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