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なんよツーリング Report (15)

夢限界R 小 野

ミスコース

 四万十川に分断された中村市街をつなぐように架かった「渡川大橋」を渡る。頭の中の地図では、渡河後、川沿いに遡上して行けば佐田の沈下橋に行き着けるように考えていた。後から来る2人は、橋を渡りきるやいなや、標識のないループした県道の方に入ったので驚いたかも知れない。

 四万十川と平行して走る県道にすぐに合流して、上流へ、上流へ、と鮭よろしく上がって行く。やがて、四万十川橋が出て来て信号で止まった時、その上手の道を見るとチェーンで車両の進入禁止をしているのが分かった。「えっ!、そんなのありか?」と思いながら迂回する。これに動揺していたのか、次の橋でもミスコースをしてしまった。

 たぶん距離にすれば、ミスコースによる無駄な距離は大したことはないはずだが、時間が惜しかった。もうミスコースをしないようにと、四万十川沿いを走るR441号線に乗った時には何だか「ほっ!」とした。


不安な道

 どうも今走っているところは、川が右手に見えて不安になる。「橋を渡ったんだから、川は左手に見えなければならないんだが?」。一応、国道番号は合っているので不安を抱えながらも走る。

 標識に注意しながら走って行くと、間もなく「佐田沈下橋」の案内が出てきた。少しオーバーランして止まったので、引き返して沈下橋に向かって行く。畑の中を通って行くと、川と平行して走る県道に突き当たった。小さな標識が沈下橋がもうすぐそこにあることを示していた。


佐田沈下橋

 1車線の道が川に直角に伸びていた。そして、木立の中を抜けた時、その道の大半が手すりのない橋だということが分かった。「おお、これが沈下橋なのか!」。到着時刻はジャスト18時。まだ、十分に明るかった。

 橋の中程で少しだけ幅の広くなった所にバイクを停める。水面までの高さは3m程と思うが、手すりが全然ないので少し不安を感じる。辺りを見回してみて、沈下橋の中でもこの佐田の沈下橋がどうして有名なのか納得する。四万十川と山並の作る風景が美しい。この河口の中村市には「とんぼ博物館」があるが、「ここも、秋ごろには一杯とんぼが舞ったりするのだろうか?」と思い浮かべてみた。とんぼと紅葉と四万十川、もっと美しい風景になることだろう。

 行程が遅れているので、ここでゆっくりしている時間は無かった。予定では、この時刻は「森の国ロッジ」に到着していなければならなかったが、遅れることよりも、予定したものを全部見れたことの方が嬉しかった。

 橋の上でのターンは恐いものがあるので、沈下橋を渡りきって引き返し、今日の宿泊地に急ぐことにした。
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