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なんよツーリング Report (13)

夢限界R 小 野

土佐清水市

 竜串から土佐清水市は、ほんの少し走ると土佐清水市の市街地になった。国道筋沿いに商店が立ち並ぶ、典型的なローカルタウンの雰囲気を漂わせていた。

 私はこんな町の風景が好きだ。小売店がいきいきと商売をしているように見える。今の地方都市は、大型ショッピングセンター(SC)がそこかしこに出来て、むかし賑やかかだった商店街は今や見る影もない。確かにSCが出来て便利になり、安く物が買える恩恵を受けているが、亡くした物も多いような気がする。それが、まだここには残っているような気がした。

 さっそく、この道筋で写真店を見つけたので停車する。APSフィルムの予備が無かったのだ。APSカメラは軽薄短小でツーリングには便利でいいのだが、フィルムがどこでも買えないというのが最大の欠点だ。さすがに、ここ四国最南端の町にもAPSフィルムは有ったが、そこかしこでも売っていると言うほど普及するには、まだまだ時間がかかりそうだと思った。


足摺スカイライン

 フィルムも買えたことで、これで心置きなく旅の思い出を写真に残すことができる。「さぁ〜、いよいよ四国最南端の足摺岬だ!」と力が入る。足摺スカイラインは良道なので、岬にはすぐに着けるはずだ。

 足摺岬のアクセスとなる入口には、昔は料金所があったが、今は跡形もなくなっていた。幸いすぐ先に先行車は見えない。今日2回目のおいしい道だと思うと、思わず右手に力が入ってくる。

 足摺スカイラインは、岬の手前が峠になっており、行きは峠までがず〜っと登り坂になる。道幅は2車線あるが、コーナーが多いため追越しは直線の部分(少ない)でしかできない道だ。

 先行車がないので軽快に登って行く。バックミラーで後方を見ると、銀色の車体がすぐ後ろにピッタリと追走していた。「雪上君だ!」。こちらは、ほぼ目一杯の性能で走っていたが「VTRなら、鼻唄が歌えるレベルで走っているんだろうなぁ」。「でも、ここは有料道路ではないから元を取る必要はないハズだが?」、「そうか、西谷君、見捨てられちゃったのか」と思った。

 峠の手前で、とうとうクルマに追いついた。しばらく追走するが、バイクのライトに嫌気がさしたらしく、スピードダウンしたところを追い越して行く。しかし、2つ程コーナーを回った先にはバスがいた。「もう、抜けない」と諦めてバスに追走する。「でも峠近くまでクルマに追いつかなかったんだから、今日の道は空いている方だな」と思った。

 峠を越えて下りになった時、国民休暇村「足摺テルメ」が出てきた。ここに宿泊することも考えたが、残念ながらこの時には改修中で営業していなかった。7月以降にリニューアル・オープンするらしい。さらに下って行くと、視界が開けてホテル群が目に入ってきた。「こんなに観光ホテルあったっけ?」と思いながら、どんどん先へ先へと進んで行く。

 見覚えのある灯台を形どった「足摺岬」の表示塔が見えたので、すぐ傍にバイクをねじ込んで停める。クルマならできない芸当だ。先客ライダーがいるらしく、ピカピカのブラックバードが停めてあった。
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