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なんよツーリング Report (10)

夢限界R 小 野

海道それとも山道

 外泊は期待の地であり、もっとゆっくりする予定であった。しかし、足の痛みもあり、ほんの集落の入口付近で写真を写しただけだ。予定より少し遅れていたが、地図で現在地を確認すると、そう遠くないところに風光明媚な高茂(たかも)岬があることが分かった。みんなで「どうしようか?」と相談して、「行ってみよう!」ということになった。

 道は完全1車線の道で、外泊を過ぎるとすぐに高度を上げて山道の様子を呈してきた。海のすぐ傍を走っているにもかかわらず、鬱蒼と繁った木立に遮られて、海はたまにしか見えない。そして、50mと直線の続かない道を黙々と走って行く。岬が見えるたびに、「あそこかな?」と期待しては裏切られた。

 10分が経ち、20分が経過しても、まだ着けなかった。その間、高茂岬までの距離表示がないため、何時つけるのか分からず、引き返すに引き返せず、疑心暗鬼になっていた時、視界が広がった。未舗装の駐車場の奥の朽ちかけた看板に、「高茂岬」と書いてあったのが見えた。「ふ〜っ、やっと着いたのか」。実際の距離は9Kmだが、随分長く感じられた道だった。


高茂岬

 高茂岬は、切り立った断崖の岬であった。売店跡や展望台があるところから、昔は(今も?)観光地になっていたのであろう。しかし、今はわれわれ以外に誰も訪れているものはいない。海から吹き上げる風が、荒れた駐車場の夏草を揺らすたびに寂しさを増しているようだった。

 ここから見える風景は、もちろん海ばかりであるが、さすが足摺宇和国立公園の中にある岬だ。青い海と切り立った断崖に白いレースをひいたような波、そして、断崖の木々の緑と空が織りなす風景は、どこそこにもあるといったものではなかった。惜しむらくは、もう少し空が晴れていれば、もっと美しく感じられたことだろう。

 さて、これからどう行くかを相談するが結論は見えていた。「もう岬の半分まで来ているのだから、行くきゃない!」と言うことになった。
 来た時と同じような、クネクネ道を「長いなぁ〜」と感じながら進んで行く。「本当にこんな道は、軽量なGBで良かったなぁ〜」としみじみ思った。

 漁村の武者泊を過ぎても、道は一向に広くならない。「まあ、西海有料道路に入るまでの辛抱だ」と思いながら走ったが、どこでどう間違えたのか、平行して走る県道の方に入ってしまったことに途中から気付いた。途中からでは、西海有料道路に合流することもできず、R56号線に戻るまで狭いクネクネの道を走りざるを得なかった。

 R56号線に出た時には、このクネクネ県道を全線走っていたので「西海有料道路の料金は、なんて安いんだろう!」と思うようになっていた。
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