気温が下がってくると、バッテリーの能力は落ちてきます。夏場だと問題なかったレベルでも、気温が下がったことで朝エンジンをかけようとすると、セルモーターから「クックク.....クゥ」と弱々しい音を立てセルモーターが回らなくなることもあります。
旅先で急にエンジンがかからなくなると大変です。初めての経験だと、パニックになることもあるのではないではないでしょうか。エンジンがかからなくなる(かかりにくい)原因にはいくつかありますが、秋から冬にかけて一番多いのが、バッテリーの能力低下(電圧不足)です。
バッテリーの能力低下(電圧不足)よるトラブルで確実な対処法は、『充電』か『バッテリー交換』です。しかし、旅先で『充電』か『バッテリー交換』が出来ない場合の対処法である『押しがけによるエンジンスタート』を説明したいと思います。
なお、『セルモーターは勢いよく回るがエンジンがかからない』場合は、バッテリーのトラブルより別の要因が考えられますので、今回の『押し掛け』では対処できないために割愛します。
では、セルモーターに勢いがない(回らない)場合の最初にチェックすべき点を上げてみましょう。
1. キルスイッチがOFFになっていないか?
(対処法) ハンドルの右側にエンジンをストップさせる赤か黄色の『キルスイッチ』がOFFになっていないかを確認してください。
2. ギヤがニュートラル以外になっていてサイドスタンドが立っていないか?
(対処法) ギヤをニュートラルに入れて、ニュートラルランプがついているかを確認する。
3. バッテリーターミナルのゆるみ(バッテリーにつながったケーブルを締め付けているネジのゆるみ)はないか?
(対処法) 念のためにネジなどのまし締めをします。
4. バッテリー液は正常範囲内にあるか?
(対処法) バッテリーを横から見て、各セル(部屋?)のバッテリー液が『UPPER LEVEL』と『LOWER LEVEL』の線の間にあるかを確認します。液が『LOWER LEVEL』より下にある場合は『バッテリー液(蒸留水)』を補充します。補充しただけでは、バッテリーの能力は、すぐには回復しませんが押しがけ後にも大切なことなので必ずチェックします。
以上の他にも「メインスイッチの接触不良」、「セルスイッチのの接触不良」、「ヒューズ切れ」、「ワイヤーやケーブルの断線」、「セルモーターの不良」、「リレーの不良」等多くの要因がありますが、主だったものは上記の1〜4と特に気温が下がると多いのが「バッテリーの性能劣化による電圧不足」です。
では、この「バッテリーの性能劣化による電圧不足」によるセルモーターがかからない場合の対処法、『誰にでも出来る押しがけ』を次ページでご紹介しましょう。
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